空気ってなあに?2

よいこのかがくブックスシリーズ 「くうきってなあに?」その2




遊戯王OCGに興味のある龍亞くん「うわあ、テレビ東京系で火曜深夜2時05分から絶賛放送中の『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ バトル・シティ編 HDリマスター版』は面白いなあ!
でも放送時間が遅いからオレみたいな良い子は録画してみているので健康とかへの配慮もバッチリだ!
特に海馬とブルーアイズ・ホワイトドラゴンはすごい格好いいや!やっぱり攻撃力の高いモンスターがドドーン!と出てババーン!って感じなのが一番だよね!
オレも現在発売中の最新ブースター「シャイニング・ビクトリーズ」を8ボックスガイして「ブルーアイズ」関連のレアカードをモリモリ当ててブルーアイズデッキを作りたくなってきたぞ!
あッ、それから2016年4月23日発売の「Yu-Gi-Oh! THE DARK SIDE OF DIMENSIONS MOVIE PACK」もバリバリ剥いて「真青眼の究極竜」を必ずゲットしてエクストラデッキに3枚積みしなきゃ!


 「ところでテレビ東京系で火曜深夜2時05分から絶賛放送中の『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ バトル・シティ編 HDリマスター版』を見ているといつも思うんだけど、本田はバトル・シティ編でも相変わらず存在感がないなあ。
 それに御伽ってヤツも新しく出てきたけど、コイツも特に何かしてる様子がないぞ?
 特に意味もないのにずっと遊戯たちについて来て、こいつら別にいらないんじゃないかなぁ?

???「久しぶりだね龍亞くん」


龍亞くん「あッ、この声はチーム・ユニコーンのブレオ!」

ブレオに声の似ている三沢おにいさん「違う、デュエル・アカデミア ラー・イエロー主席の三沢大地だ」

龍亞くん「なーんだ、町に詳しい山田五郎並に空気に詳しい三沢おにいさんか、なんか用?」

三沢おにいさん「一般財団法人『空気キャラクター救済ネットワーク』の空気キャラ探知機がこの付近から強い空気キャラ反応を感知した。この辺りに空気になりかかっている人物は居ないかな」

龍亞くん「えっ、ひょっとして…龍可のことかも…?」

空気キャラとは何か

三沢おにいさん「龍亞くん、空気キャラとは何だと思う?」

龍亞くん「うーん、なんてゆーか『存在感が薄いキャラ』?」

三沢おにいさん「合っているとも言えるし、違うとも言える。例えば龍亞くんは、遊戯王デュエルモンスターズGX第14話においてウィジャ盤を使いサイコ・ショッカーの精霊を召喚してしまったアカデミア生徒の事を覚えているかな?」

龍亞くん「全然わかりません」

三沢おにいさん「そうだ、多くの人はそうだろう。なぜなら彼は脇役であり、その1話以外に登場せず、作品全体のストーリーにも全く関わらないからだ。そういうキャラの存在感が薄いのは当たり前で、別に問題のあることじゃない。
  問題はその作品のメインキャラクター、つまり主人公チームの一員とか、宿命のライバルとか、主人公を思慕するヒロインとか、恐るべき敵組織の幹部とかでありながら、それに見合った存在感がないキャラクターだ。
  「遊戯王デュエルモンスターズ」の本田ヒロトは、主人公・遊戯の親友、つまり主人公チームの一員だ。だからほぼ毎回画面に写っている。
しかし彼は原則としてデュエルはしないし、なにか特殊な能力を持っているわけでもない。
男子高校生の平凡な日常を淡々と描くものです、過度な期待はしないでくださいという作品ならともかく、バトル漫画である遊☆戯☆王においてこれは致命的だ。
必然的に彼は個性を発揮する機会が少ないので、存在感が薄くなり、空気キャラとなってしまうんだ。

龍亞くん「そっかー、じゃあ『いつも居るけど、何もしてない』キャラが空気ってこと?」

三沢おにいさん「それはあくまでもパターンの1つだね。我々『空気キャラクター救済ネットワーク』では、おおまかに空気キャラを3パターンに分けている」

パターン1 いつも居るけれど、何もしていないキャラ

三沢おにいさん「主人公チームや敵組織などの重要な組織に属していて、そのためにコマに描かれたり画面に写ったりする事は多いんだけど、特に何もしていないキャラクター。
特にバトル漫画において、非戦闘員はこのパターンに陥りやすいね。
本田や御伽をはじめとして、遊☆戯☆王シリーズでは非常に発生しやすいパターンだ。
戦闘できるキャラであっても、仲間が増えれば増えるほどこれが発生しやすくなるので、戦った敵がどんどん見方になっていく「魁!!男塾」的な漫画でもよく見られるぞ。


画像:「もしも『魁!!男塾』が連載40万回続いていたら」という設定の同人誌。
強敵をどんどん味方に引き入れ続けると、こうなる。

パターン2 何もしていないわけではないが、キャラが薄いキャラ

ちゃんと戦ったりしてはいるんだけれど、個性とか能力が地味で印象に残らないキャラクター。
俺もこのパターンで、デュエル回数自体は他のキャラと比べて目立って少ない訳じゃないが、なぜかそれが評価してもらえないというとても悲しいパターンだ。
このパターンに一度嵌ると読者からの人気が落ち、すると作者もそのキャラを出さない方向に向かい、パターン1と併発してますます影が薄くなるという無限ループに陥りやすい。
無難な性格の主人公がコレを発症することもよくある。


画像:「ゆるゆり」より、ひたすら空気としていじられるキャラ、赤座あかり。
極めて善良で毒気のない人物は友人には良いかもしれないが、キャラクターとしては薄すぎる。

パターン3 設定上重要なんだけど、全然出てこないキャラ

とても重要なキャラのはずなのに、なぜか全然物語に絡んでこず、読者から「空気」と呼ばれるキャラクター。
終生のライバルとか、倒すべき宿敵とか、超えるべき目標とか、何か主人公との重要な因縁のあるキャラと語られているのに、出番は全然なくて存在感がないというパターンが多いかな。
星飛雄馬が大リーグボールを習得すると花形満が血の滲む特訓でこれを破り、力石徹を目指して矢吹丈がボクサー街道を駆け上がるとジョーと戦うために力石が死の減量に挑んだように、主人公の活躍があった時にそれに対応するライバルの活躍があってこそライバルキャラは輝く。
主人公が必死に戦っている間にライバルが本拠地であぐらをかいて寝ていてはライバル失格なんだ。

「ニンジャスレイヤー」より、主人公の妻子を殺した宿敵・ダークニンジャ。
作品中盤まで登場回数が異様に少なく、正ライバルのくせに人気投票で36位だった事がある。}



龍亞くん「うわあ!随分研究されてるなあ、まるで空気博士だ!」

空気博士の三沢お兄さん「龍可ちゃんは『5D’s』の劇中でどのくらいデュエルしたかな?

龍亞くん「えーっと、フォーチュンカップの初戦はオレが変装して出たから、龍可が戦ったのは1回だけ、ディ…ディグダとかなんとか言うダークシグナーの時は精霊世界に行ってたから、ほとんどオレがデュエルしたし、あと遊星にデュエルボードを作ってもらってオレと一緒にルチアーノとデュエルして、あとは脚本の都合とか考えるともう1回くらいWRGPが終わった辺りにデュエルするんじゃないかな?(諸事情によりWRGP途中くらいの時間軸となっています)

三沢おにいさん「これは大分少ないな。同時期の俺より少ないんだからかなり少ない。遊戯王シリーズではデュエル回数がキャラクターの活躍度に直結するから、デュエルしていないキャラはそれだけでかなり不利だ。
 それから龍可ちゃんはどんな子かな?

龍亞くん「オレと違って成績優秀だし頭もいい、すごくいい子だと思うよ」

三沢おにいさん「なるほど、これはタイプ1と2を併発しているようだ。

龍亞くん「つまり、画面に写ってはいるけれど何もしてなくて、しかもキャラが無難ってこと?

三沢おにいさん「その通り。それではこの結果を踏まえて、龍可ちゃんをより具体的に分析してみよう」

なぜ空気化が発症するのか?

三沢おにいさん「さっき分類したのは、キャラクターが空気化した結果の部分だ。その原因はもっと多岐にわたる。代表的なものを幾つか挙げてみよう。

戦闘要員ではない

「バトル系の作品では、戦闘に参加できないキャラは非常に空気化しやすい。
原作の本田や杏子はデュエルしないのでこの典型例と言える。
作者側は意図的に空気にしようとしているのではなく、『戦闘以外の存在意義のあるキャラクター』としてあえてその立場を設定しているのだろうが、作者がそれを描ききれなかったり、あるいは読者がそう受け止めてくれなかったりすると、空気呼ばわりは避けられない。
「主人公が守るべきヒロイン」みたいな立場だと特に起こりやすいな。


「とある魔術の禁書目録」より、メインヒロインのインデックス。
主人公の日常の象徴であるが、それゆえに主人公は彼女をできるだけ事件から遠ざけようとする。
かくして作中では目立つ機会がとにかく少なく、エアヒロインの代表的存在扱いされることに。


「ボボボーボ・ボーボボ」より、ビュティ(左下)。
戦闘力のないヒロインだが存在感を全く失っていない例。
ツッコミというギャグ漫画の最重要要素を一手に引き受けており、彼女が居ないと漫画が成立しない。

龍亞くん「龍可はデュエルできるから、これは違うなあ

そのキャラに関するストーリーが完結している

「キャラクターが初登場した時には、同時にそのキャラのバックボーンが語られる事が多い。
 それは多くの場合そのキャラの生きる目的であり、作品内におけるそのキャラの存在意義でもある。
 逆に言えば、初登場からの一連の話でそのバックボーンに関するストーリーが完結してしまうと、それ以降そのキャラは作品における存在意義を失ってしまう。
 存在意義を失ったキャラを仲間にしても、空気にしかならない場合が多いな。


 「遊☆戯☆王」より、ご存知綺麗な背景こと御伽龍児。
 彼のバックボーンは「父によって吹きこまれた武藤双六への復讐」というものだが、それは初登場したDDD編で完全に終了してしまった。
 それが仲間になったところで、ストーリーに絡むことはできないだろう。


天城カイトは第1期では遊馬と敵対し、第2期では仲間になったキャラクターだ。
第1期の行動目的は「ハルトの病を治す」というものだったが、
第2期では「ハルトと父の人生を歪めたバリアンを倒す」と行動目的が無理なく変化し、またミザエルというライバルも登場した。
彼をめぐるストーリーに1つの決着をつけつつ、存在意義を失わせないままに味方に引き入れることに成功した例と言える。

龍亞くん「龍可は精霊世界とエンシェント・フェアリー・ドラゴンに関するストーリーがあったけど、ディゴングとかいうダークシグナーからウナギ竜を取り戻した時点で話が終わっちゃった。
 これ以上は話が広がらないなあ。

能力がほかと大差ない

「RPGでパーティに同じ職業のキャラを複数連れて行くことはほとんどない。仕事が被ってしまうからだ。
 これと同じように、ほとんど同じ能力・技しか持たないキャラが複数存在すると、実力が下の方から存在感が薄れていく。

 
「ドラゴンボール」は基本的に、強いキャラはよりすごいパンチやすごいビームが出るという火力勝負の作品だ。
戦闘方法での個性化が難しいため、パワーインフレについていけなくなったキャラクターは下の方から徐々に出番がなくなっていく他ない。
それでも印象に残らないキャラが少ないのは、鳥山明が天才であるからと言わざるをえないだろうが。


「弱いヤツは下から尻尾切りにされていく」という宿命を変えたのが「ジョジョ」を始めとする能力バトルモノだ。
それぞれのキャラに個性的な「能力」を持たせることで、あるキャラが別のキャラの下位互換になる事態は格段に減った。
この手法は本来個性付けの難しかった他ジャンルでも有効で、「テニヌ」「超次元サッカー」「能力麻雀」などの亜種を次々と生み出している。

三沢おにいさん「遊戯王シリーズの場合、デッキの内容に特徴があると他キャラとの差別化がしやすいな。
  やたらとギャンブルカードが当たったり、最弱の『おジャマ』を操ったり、手札が0になってからが本領発揮だったりと、特徴的なデュエルをする方法は色々ある。

龍亞くん「うーん、確かに龍可のデッキは妖精デッキって触れ込みだけど今ひとつ統一性がないし、戦略的にも特徴があるわけじゃないね。ゲームでは仕方なくシモッチバーンとか使ってるけど。
でもでも、龍可は『精霊と話ができる』っていう他にはない能力があるよ?」

三沢おにいさん「その場合、問題はこっちかもしれないな」

能力が世界観と合わない

「『空が飛べる』事は普通ならすごい能力だけど、誰でも空が飛べるのが当たり前の世界観なら個性にならない。
 ハッカーキャラはコンピューターが普及した世界観なら有能だけど、核戦争で文明が滅んだ世界では何の役にも立たない。
 これは能力が世界観と合っていないからだ。
 龍可ちゃんの『精霊と話ができる』能力は、オカルト要素が跳梁跋扈する『DM』や『GX』なら役だったんだろうけれど、サイバーパンクを下敷きとした『5D’s』の世界観とはかなり相性が悪い。
 せっかく特異な能力を持っていても、これでは活用が難しいね。

龍亞くん「あー…これは確かに。精霊世界の話って今ひとつ誰に向けたアピールなのか分からなかったし」

三沢おにいさん「それから、これも影響しているんじゃないかな」

路線変更についていけなかった

「漫画やアニメなどの創作作品にはしばしば『路線変更』が発生する。
 原因は色々だが、ギャグ漫画がいつの間にか格闘漫画になったり、序盤はシリアスな作風だった特撮が中盤から急にギャグ怪人だらけになったりする。
すると序盤の作風を前提に作られたキャラクター達は作風に合わなくなり、空気化したり消えてしまったりする事がよくあるんだ。
非常にわかりやすいのが『遊☆戯☆王』原作の本田だ。
初期の『遊☆戯☆王』は闇遊戯が悪人を闇のゲームで裁くという内容だったが、毎週ロクデナシが出てくる都合上非常に喧嘩のシーンが多く、本田は城之内とならぶリアルファイト要員として大活躍していた。
だが原作がカードゲーム漫画に転換するとリアルファイトの機会は格段に減少、城之内と異なりデュエル要員にならなかった本田は背景になってしまったんだ」


図:原作序盤の本田は輝いていた

龍亞くん「ちょっと待って、5D’sは最初から最後までカードアニメでしょ?」

三沢おにいさん「だが敵組織が大きく変わった。1期の敵は古代南米文明の邪神というオカルトなもので、ゴドウィンが属しているイリアステルという組織も「数千年続いてきた神官の組織」みたいな雰囲気を漂わせていた。龍可ちゃんが精霊世界に行ってゼーマンに支配された世界を云々みたいな話も、敵組織にオカルト要素があるからできたことだ。
 しかし第2期の敵は歴史の修正を目論む未来人で、イリアステルも未来人が歴史改変のために生み出した組織ということになった。完全にSF的な世界観となった5D’sには、精霊なんて非ィ科学的なオカルトグッズの介在する余地はなくなってしまったんだ」

龍亞くん「僅かに残ったオカルト要素である赤き竜の話も全然出てこないしね…結局アイツなんだったんだろう」

三沢おにいさん「タクシーだよ」

人格が無難

「君はどんな人と友人になりたいだろうか?嫁LOVEモクバLOVEワハハハハな社長とか愛とは互いに傷つけ合うことだと主張するはんぶんこ怪人とか満足を旗印にデュエルディスクを爆破して回る犯罪者とかファンにファンサービス(物理)するのが大好きな狂人とか覆面してLDSを探しまわる不審者とかと友人になりたいだろうか?
 多分なりたくないだろう。そんな人は実際隣りにいたら迷惑極まりないからだ。
 だがこれらの人物を画面の向こうからキャラクターとして見ている分にはとても面白い。彼らがどんなに迷惑をかけても、視聴者に火の粉が振りかかることはないからね。
 これはまた逆も真なりで、現実に存在したらありがたい堅実な人物は、フィクションにおいては退屈な人物に見えてしまう。
 たいへん理不尽なことに、こうしたキャラクターは影が薄いとか、特徴がないとか、作者からは逆に動かしづらいとか言われ、空気となりがちだ。
 主人公が空気化して「主人公(笑)」になったり、メインヒロインが空気化してエアヒロインになったりする場合、主な原因はコレだな。
 正義感が強いとか、頑張りやで一途とか、メインキャラであるがゆえに冒険していないキャラ付けをすると、エキセントリックな性格の脇役などに人気と出番と活躍を奪われてしまう事が多々ある。


「おそ松くん」というタイトルで始まったマンガだが、
徐々に主役はおフランス帰りの奇人へと移っていった。

龍亞くん「龍可は『病弱だがしっかり者の天才デュエル少女』みたいな事がキャラ紹介には書かれてるね」

三沢おにいさん「うーん無難だ。実に無難だ。これはよくない。
 最低でも『黒薔薇の魔女を自称する厨二病サイコデュエリストSM趣味つき、頭にドリルが刺さってるあと巨乳』くらいの個性がないと、遊戯王シリーズのどろり濃厚ピリ辛レモン味なキャラクター陣の中では生きていけない。」

龍亞くん「龍可にそれやれって言っても絶対できないよ…とくに最後の」

三沢おにいさん「天才というのもよくないな。こういう頭脳戦系の作品で「天才」は非常に表現しにくい。
なぜなら作品を作っている人々自身は大抵の場合天才ではないからだ。
作者の知力を超えた行為は絶対にできない、それがキャラクターの宿命だ。
これがスポーツとかリアルファイト系作品なら、すごい魔球とかワザとかを出させて「やはり天才か」って言っておけばどうにでもなるんだが、カードゲームではそうもいかん。
オレも壁一面に数式を書いたりして天才感をアピールしてはみたんだが、結果はご存知の通りだ」

龍亞くん「普通それやれば十分変人奇人ワクでキャラが立つんじゃないの?」

三沢おにいさん「無理だ。俺の1年後輩は語尾に『ザウルス』がついてた。どう考えても勝てん。
それから性別が良くない。なぜか遊戯王シリーズは女性キャラの性格が安定しないという不思議な伝統がある。
神代璃緒なんかは1年くらい出てたのに高飛車なんだかお嬢様なんだかブラコンなんだか良く分からないまま退場してしまった」
???「めらぐおばさんまじこそく」「誰だ今の」
三沢おにいさん「とにかく、現実にいたら役立ちそうなキャラはフィクションにおいては無難とか無個性とか言われて空気扱いされてしまう。視聴者というヤツはなぜか社長や怪人や犯罪者や狂人や不審者をもてはやし俺のように堅実な人間を馬鹿にするんだ!真面目で何が悪い!堅実で何が悪いと言うんだ!視聴者のバカヤロー!!カードのカドに頭をぶつけて●んでしまえーッ!!」

龍亞くん「わわっ、三沢おにいさんが突然積もり積もった恨みを爆発させて新橋駅周辺を終電直前にうろついてるサラリーマンみたいな事を口走り始めたぞ!でも視聴率に致命的なダメージを与えそうな部分は偶然通りがかった邪神アバターの影に隠れたので問題なかった!よかったね!」

空気キャラと言う前に

三沢おにいさん「ハァーッ!ハァーッ!すまない、俺としたことが空気キャラについて語りすぎてついエキサイトしてしまったようだ」

龍亞くん「まったく、隣の人が『宮下さん!大丈夫ですか宮下さん!!』って言いながら駆け込んできて大変だったんだよ」

三沢おにいさん「キミ宮下って名前だっけ?」

龍亞くん「違うよ?」

三沢おにいさん「とにかく、龍可ちゃんの空気化が進んでいるのは間違いないようだ。明日からは1日3回食後にこの『ソンザイカンフエール』を飲み、存在感体操を行い、『1日100回ニギニギすると存在感が増える大リーグ存在感養成ボール』をニギニギするといい」

龍亞くん「うわあ、なんだか深夜にやってる誰が見てるかわかんない通販番組で胡散臭い外人が売ってるダイエットグッズみたいなのをもらっちゃった~!ありがとうおにいさん!」

三沢おにいさん「そうだ、1つ言い忘れていた。一見空気キャラのように見えても、実は意図して空気キャラに見せているだけな場合があるんだ」

龍亞くん「ええっ、どういうこと!?」

三沢おにいさん「君にはこのキャラクターがどのように見えるかな?」


龍亞くん「えーっと、なんか突然現れて親友を名乗っているけど、なんか妙にキャラとか友情描写が薄っぺらで、『良かれと思って』という無意味な口癖が活かせてなくて、初登場回にゲストとして出てきたcv宮野真守の『ン熱血指導だァ』の方がよっぽど印象深いキャラって感じ?」

三沢おにいさん「そうだね。彼のことを視聴者は『多分ブルーノのポジなんだろうけどキャラがうすっぺらすぎ』とか半年間散々に言っていたんだ。…そう、あの日までは。


龍亞くん「そ…そんな…キャラが薄っぺらいとは思っていたけど、妙に安いキャラは極悪人が善人の仮面をかぶっているからで、無意味な口癖も最後の最後に最高のタイミングで正しい使い方をするためだったなんて…!!」

三沢おにいさん「そのとおりだ。キャラが薄いということ自体が製作者によって仕込まれた精巧な伏線という、極めて珍しいパターンだ。他には『ウルトラマンネクサス』や『BLOOD-C』などで用いられた例がある。

龍亞くん「大変だ!じゃあ龍可は本当はイリアステルの手先でオレは龍可と双子の兄妹という偽の記憶を植え付けられてて龍可が突然本性を表して遊星とかを倒してオレしか戦えるキャラが居ないのに『龍亞は私のこと傷つけられないよね』とか精神攻撃を仕掛けてきてオレは非情な決断を強いられるんだ!オ、オレどうしよう!」

三沢おにいさん「たぶんないから大丈夫。それから、空気だったキャラがまっとうに活躍しだして、空気の汚名を返上するというパターンも十分ありうる。
上の方で挙げたインデックスやダークニンジャはその後作者の当初の想定通りに活躍の舞台が与えられ、現在は空気キャラとは言えなくなっている例でもあるんだ。
インなんとかさんとかダーク36位=サンとか呼ばれることはなくなったし、もしそう呼んでいる人が居たら作品を十分読んでいない人ということになる。
名誉回復の可能性は初期プロットから存在するキャラクターほど高いので、龍可ちゃんの場合…」

\ピンポーン/

龍亞くん「あれ?誰か来たみたい。はーい」

デュエルチェイサー227「どうも、セキュリティです。こちらで見知らぬ男がアニメの視聴率に悪影響を及ぼしそうな言葉を叫びながら暴れていると付近の方から通報がありまして…あッ、お前は以前逮捕して留置場にブチ込んでおいたのにいつの間にかドロンしていた住居不法侵入および未成年者誘拐未遂ならびにわいせつ物陳列犯ではないか!今度こそ御用にして昇進確定だ!」

三沢おにいさん「げっ、セキュリティ!クッ、ここでは逃げ場がない…奥の手を使うしかあるまい!ステルスミサワ・モード!!」

龍亞くん「あッ!三沢おにいさんに辛うじてキャラクター性を与えていた黄色いデュエルアカデミア制服を脱いだ瞬間におにいさんの姿と存在感が一瞬にして消え失せた!!」

227「おのれ!どこへ消えたんだ!出てこい!御用だ!御用だーッ!!」

⇒よいこのかがくブックスシリーズ 空気ってなあに?3へ続く


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