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読んでいて面白かった、スーツ関係の書籍の紹介


 服飾評論本兼how to 本としては、日本では最もスタンダードな一冊。落合氏の他の本では、かなり細かい蘊蓄的な話が多いが、本書はスーツの成り立ちから各国のスーツの違い、欧米人がどういったところに気をつけてスーツを着ているかについて、基本的な知識を平易な文章で伝えている。この人の著作はかなりクセが強いため読む人を選ぶが、本書については比較的万人向けな方だろう。ある程度網羅的に書かれているが、趣味的なエッセイ集としても読める。

 著者の落合氏は既になくなっているが、90年代にイタリアの服飾文化を日本に本格的に紹介した人として著名。


 既製服の原型を作るモデリストとして、世界的に活躍した瀧沢滋氏が書いた本。落合氏が主として購買者あるいは評論家としての立場で書いているのに対し、瀧沢氏は作り手としての立場で書いているところが特徴。

 内容としては、スーツが生まれるまでの歴史的な流れと、実際にスーツを選ぶに際してどのような箇所に気をつければいいかについて書かれている。ついでにフォーマルな場所での服装について等も書かれているが、これは結婚式のとき以外はあまり関係ないかも。

 落合氏の本に比べると、人体の実際の骨格を図に示して、上着は肩回りが命である事を説いたりと、さすがにモデリストだけあって説明が実施的であり論理的。そのため、落合氏の本のように作家性はあまり期待できず、実用本としての側面が強い。その割には写真はちっともなかったりして、良心的な著作ではあるが「読んで楽しい」とまでは言えないところが難点か。

 なお、瀧沢滋氏は自分のブランドを持っているが、私が読んだ限り、本書ではその事に言及していない。「相手に対しての礼節を大事にしよう」というのが瀧沢氏のブランドのコンセプトのようだが、無言実行しているようで、なかなか立派です。


2013-03-10

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