空気ってなあに?3

よいこのかがくブックスシリーズ 「くうきってなあに?」その3


遊戯王OCGに興味のある龍亞くん「うわあ、テレビ東京系で日曜夕方5時30分から絶賛放送中の『遊☆戯☆王ARC-V』は面白いなあ!
僕も遊矢のEMデッキでエンタメデュエルがしたくなってきたぞ!
さっそく「ブレイカーズ・オブ・シャドウ」と「GOLD PACK 2016」をカートンガイして「EMモンキーボード」3枚と「EMペンデュラム・マジシャン」3枚をデッキにフル投入した上で「ストラクチャーデッキ-マスター・オブ・ペンデュラム-」を3ボックスガイして「EMドクロバット・ジョーカー」も3積みしなきゃ!!

???「龍亞くん、ヨイショしているように見せかけて全力でKONAMIをディスるのはちょっとやめないか」

龍亞くん「あッ、この声は遊戯王デュエルモンスターズ第79話に登場したモブ男性!」

遊戯王DM79話のモブ男性に声が似ている三沢おにいさん「違う、デュエル・アカデミア ラー・イエロー主席、三沢大地だ。お前わざと言ってないか?」

龍亞くん「もちろんわざとに決まってるじゃん。それにこんな風にKONAMIをヨイショするセリフを吐いていれば三沢おにいさんが現れるような気がしたからね。
実はお兄さんに相談したいことがあるんだ。オレ気づいちゃったんだよ!
オレ…遊戯王5D’s79話から140話まで1年1ヶ月半もデュエルしてない!!
ずーっとベンチに座って遊星とクロウとジャックのデュエル見てるだけで、こないだなんて洞内愛さんわざわざスタジオに来たのに『この攻撃が通ると遊星のライフは0だ!』の一言だけ喋って帰らされたんだ!(フィクションです)
どーしよう!オレこのままだと存在感がどんどん薄くなって『あれ?龍亞くんいたの?』とか言われるようになって全裸で走り回った末にフェードアウトしちゃって随分前に龍可の夢に出てきたパワー・ツール・ドラゴンに似た竜の話が宙ぶらりんになって監督がネットで『伏線を放棄した』とか何とか言って叩かれちゃうんだ!あわわ、オレどーしよう!」

三沢おにいさん「落ち着くんだ龍亞くん、まずはこの『ソンザイカンフエール』を飲み、存在感体操を行い、『1日100回ニギニギすると存在感が増える大リーグ存在感養成ボール』をニギニギ…」

龍亞くん「そんな事してる暇ないよ!それにオレは遊星やジャックみたいなビッグなデュエリストになりたいんだ!そうすれば存在感が足りないなんて事は絶対になくなる!
  三沢おにいさん!ビッグで人気のあるデュエリストになるためにはどうすればいいの!?」
三沢おにいさん「うーん、難しい質問だね。人気のあるデュエリストになるのは容易ではないんだ」

人気のあるデュエリストを分析してみよう


三沢おにいさん「龍亞くん、人気のあるデュエリストの条件って何だと思う?」

龍亞くん「うーん、出番が多くて、活躍の機会が多いこと?」

三沢おにいさん「確かにそういうキャラは人気が出やすい。しかし出番が少なくても人気のあるキャラは存在する
  代表的なのは彼だな」


龍亞くん「あッ、鬼柳京介!」

三沢おにいさん「そうだ、『遊戯王5D’s』全体を通じて鬼柳が登場した話数は10話程度、10%にも満たない。
  だが彼の人気と存在感は絶大だ。TFSPでもレギュラーのキミを差し置いてパートナーに抜擢されている。
  ちなみに「遊戯王5D's」でググると「主なキャラクター」として出てくるのは遊星・アキ・クロウ・ジャック、そして鬼柳だ。}

龍亞くん「ええっ、じゃあオレの方が10倍は画面に写ってるじゃん!どうして鬼柳のほうが人気なのさ?」

三沢おにいさん「画面に写っていないからさ。もし鬼柳がいつも遊星と一緒に居たら『この攻撃が通ればライフは0だ』を何回も言わされ却って存在感を失っていただろう。
  だが彼は普段は居ないキャラだ。登場すると特別感がある。ゆえに視聴者は彼の登場を心待ちにし、何ヶ月も期待を高め続け、そして鬼柳はその期待に答えた。
  類例としては神月アンナやZEXALIIにおけるトロン一家などが挙げられるだろう。ヘルカイザー亮もこれに近いかも知れん。

龍亞くん「じゃあ、いつも居るキャラより、たまにしか出ないキャラの方が有利ってこと?

三沢おにいさん「これはあくまでも存在感を増やす手法の1つだ。たまにしか出なかった結果本当に出なくなってしまったキャラは幾らでも居る。
  最終的にモノを言うのは、そのキャラ自体の魅力だな。鬼柳はその点でも優れていた。
  俺が計算したところ、彼は存在感のあるデュエリストの条件をすべて満たした奇跡的な存在であることが判明したのだ。

初登場時のインパクト



初登場時は視聴者にキャラクター性をアピールする絶好無二の機会だ。
ここでインパクトのある登場をすれば、視聴者の心を鷲掴みにでき、その後も人気キャラになる事が多い。
最後まで発登場時のセリフが最大のネタになる事もあるほどだ。

わかりやすいキーワード



「わかりやすい口癖などがあるとキャラがつかみやすくなる。
特にそれが改変しやすいものや、ネタ性が高い物なら威力は数倍だ。
龍亞くん「オレもジャッキーンとか言ってるよ?」
三沢おにいさん「弱いな。改変できる場所がないからネタにもしづらい。
 語尾系キャラクターはホビーアニメの定石中の定石で、既に語尾という分野は開拓され尽くしている。
 語尾だけで視聴者にインパクトを与えるなら、語尾に『ダ・ヴィンチ』をつけた上で隙あらばありとあらゆる芸術用語ダジャレを挿入するくらいの奇抜さが必要ダ・ヴィンチ。お前にその覚悟ーギャンアール・ヌーヴォー?」

龍亞くん「なにこれキツい」

デュエルが強い


「単純だがとても重要な要素だ。スポーツ選手と同じで、強いデュエリストは当然人気が出るし、あの○○を倒した男として語り継がれる事も多い。
 鬼柳は劇中無敗の不動遊星に対し、初戦で事実上勝利している。デュエリストとしては十分すぎるほどの実力を見せたといえるだろう。

デュエル内容が革新的


「既成概念を破壊するような革新的なデュエルを行うと印象に残りやすい。
 その点鬼柳の『ハンドレスコンボ』は猛烈に革新的だった。
 デュエリストは手札の数だけ可能性があるという常識中の常識に逆らったのだからね。

龍亞くん「三沢おにいさん、上の画像の中で右下だけ超弱そうなんだけどなんでここに入ってるの?」

三沢おにいさん「彼は革新的に弱かったんだ」

すごい顔芸


顔芸は遊戯王シリーズを構成するとても重要な要素だ。顔芸なしに遊戯王は語れないし、また遊戯王なしに顔芸は語れない。
 おそらくデュエリスト諸君は他作品で顔芸呼ばわりされているキャラの画像を見ても『これが顔芸?』と疑問を抱くだろう。それくらいに遊戯王シリーズの顔芸は強烈だ。
 鬼柳の顔芸は質・量ともに一流だった。顔芸と満足笑いの相乗効果が彼の狂気と腹筋破壊力を数倍に高めた。
 キミも時間があるときに練習しておくと将来役立つぞ」


龍亞くん「見て見て、こんな感じ?」

三沢おにいさん「初めてにしては中々だ、その調子で日頃から練習しておくと良い」

ストーリーが面白い


「鬼柳絡みのストーリーは実に面白かった。
 話自体は正統派なアウトロー復讐譚で大真面目なのに、満足ジャケットを着て謎のポーズを決めるいつもの4人とかやたらはっちゃけてる遊星とか『奴をデュエルで拘束しろ』とかネタ要素だらけでとにかく笑えた。
 更に彼が再登場したクラッシュタウン編も大真面目にネタだらけでクラッシュタウンだけでwikiが1つ作れてしまうくらいに良く分からない気合が入っていた。

龍亞くん「遊戯王シリーズが『面白い』って言われる時ってだいたいネタ的な面白さの話で、ストーリーが良かったとか言われること少ないよね」

三沢おにいさん「基本はね。それでもストーリーの質で有名になったキャラも居ないわけじゃない。
GXの「光の結社編」に登場した「一撃必殺!居合ドロー」使いの橘一角はファンデッカーの心理を非常によく表していて、現在でもリスペクトするデュエリストは少なくない。
 同じくGXの「異世界編」序盤に登場した佐藤先生は、手放しでヨイショされがちな十代の功罪に切り込んだ人物で、彼の登場回はシリーズ有数の問題作と言われるね。
 それから忘れちゃいけないのが、これだ」

壮絶な最期


「初登場時と並んでキャラクターを輝かせるのは死に際だ。
遊戯王シリーズではまれによく人が死ぬので、死亡シーンには事欠かない。
ストーリーで存在感を発揮したキャラとして’’イリアステル滅四星’’は欠かせないだろう。彼らの最期はいずれも壮絶なもので、敵キャラクターでありながら多くの視聴者がその死を悼んだ。
人が自分の生命を燃やしきった瞬間にどのような輝きを見せるのか…目に焼き付けておくといい
龍亞くん「なんか右列だけタイプ違わない!?ねえ!ねえってば!」

中の人の熱演


「鬼柳は『中の人』にも大変恵まれていた。本来彼はこんなにバ…高笑いするキャラではなく、特徴的な笑い声は『中の人』のアドリブだったそうだ。
 遊戯王シリーズは非常に演じるのが難しいアニメらしく、『ゆべるだすえくすとれーむとらうりひどらっへのこうかはつどう』みたいな舌を噛みそうなセリフが頻出する上、説明口調の長いカードテキストを感情を込めて読むという矛盾した難題を要求される。
 それに加えて鬼柳は「ハジけた鬼柳」「輝いていた鬼柳」「不満足な鬼柳」の3つを演じ分けねばならないという超難関だったが、小野友樹さんは見事に演じ抜いてみせた。
 その後彼が人気声優となり出世街道を上り詰めていくのも、演技力を考えれば当然の結果と言えるだろう」

龍亞くん「右下の『なぁにこれぇ』は演技力だいぶひどかったよね?」

三沢おにいさん「その通り、正直この時点での遊戯の演技力はとても見られたものじゃなかった。だが遊戯役の風間俊介さんは3年以上も主役を務め上げ、その演技力は凄まじい成長を見せた。
 十代役のKENNさんは夕方ホビーアニメ主役の常連だし、遊馬役の畠中祐くんの名前を見ることも多くなってきた。遊戯王の主役を演じると、役者として大幅にランクアップできるんだ。

龍亞くん「あれ?そこで迫真の電撃プレイしてる遊星の人は今何してるの?」

三沢おにいさん「舞台俳優兼twitter職人として嬉ションとかしてるよ」

格好良さとネタ性の両立

「そしてもっとも重要なのはこれだ。ヤツはすさまじいネタキャラだが、にも関わらずとても格好いい。格好良さとネタ性を極めて高度な次元で両立している。
 遊戯王シリーズでは単に格好いいキャラや、単なるネタキャラは平凡な人気しか得られない。その両方を兼ね備えたキャラが登場した時、人気が爆発する。
 ネタは自然体であるほどいい。あからさまにギャグっぽいシーンを入れるよりも「明らかにおかしなことを大真面目にやり、それを周囲も大真面目に受け取る」タイプのネタの方が人気が出やすい。




三沢おにいさん「…と、ざっとこんな所だ。

龍亞くん「そっかー!!じゃあ戦闘要員でストーリーがなかなか完結せず他と違っていて世界観に合った能力を持ち路線変更の影響を受けず近くに居たら迷惑そうな人格なら空気になることはなくて、
初登場時のインパクトが大きくてわかりやすい口癖があってデュエルが特徴的かつ強くてすごい顔芸をしてストーリーが面白くて壮絶な最期を迎えて中の人が熱演していて格好良さとネタ性を両立していれば人気デュエリストになれるんだね!!」

三沢おにいさん「必ずしもそうとは言い切れない。例えば、顔芸はしたけれどもそのタイミングが悪かったり他の要素が悪かったりして人気を得られなかったキャラクターは少なくない。だが遊戯王シリーズで人気や存在感の有るキャラクターは、概ねこれらの要素を複数持っている。もちろん多ければ多いほど有利だ。

龍亞くん「よーし!オレも頑張って初登場時のインパクトが大きくてわかりやすい口癖があってデュエルが特徴的かつ強くてすごい顔芸をしてストーリーが面白くて壮絶な最期を迎えて中の人が熱演していて格好良さとネタ性を両立したデュエリストになるぞー!」

三沢おにいさん「いや…壮絶な最期を迎えるのは生き返れる見込みがある時だけにしておいた方が良いと思うが…」

\ピンポーン/

龍亞くん「あ、お客さんだ、はいはーい」

三沢おにいさん「待て!これまでのパターンからしてここはデュエルチェイサー227が現れ俺をゴヨウしようとするパターンだ!開けちゃいけない!」

龍亞くん「でも外にいるのセキュリティじゃなくて知らない子供だよ?」

三沢おにいさん「子供?誰だそれは、まあいい入れてみろ」


⇒よいこのかがくブックスシリーズ 空気ってなあに?4へ続く


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