3話「平和維持委員会」

校庭


刃「ん~~~・・・気持ちいいなぁ」

進也「うん・・・あ」

レイン「まずいねぇ学生諸君」

坂城「ういっす」

レイン「ま、そういうクラスなのかもな」

進也「まあね・・・納得するのもどうかと・・・」

ズドーーーーーーーーーーーーーーーン


刃「何か飛んで来たぞ‼?」

坂城「鉄板‼?」

レイン「お前らどいとけ」

バキッ


レイン「誰だ・・・こんな物投げて来るのは・・・並の人間じゃねえな」

?「ふぅん・・・面白そうだね、君」

進也「や・・・やべいよ‼‼‼‼‼」

刃「あいつはさすがにやべぇ・・・」

坂城「誰だ?あいつ・・・学ランだな」

進也「平和維持委員会・・・委員長・・・赤羽レンさん」

赤羽「学校サボって遊んでる君達を粛正しに来たつもりだったけど・・・君は何者かな?」

レイン「あいつが最強の不良、この学校の、いや、この町の頭か」

赤羽「・・・さて、誰から相手してくれるのかな?」

レイン「こうなったら仕方ねえな、よし行け坂城」

坂城「御意」

進也「ちょっと‼‼‼何でレインの言う事聞いてんのさ‼‼‼」

坂城「レインさんとは契約したんだ、シンの部下として付かせて貰うって」

坂城「その間シンの家から200mくらいの場所にある家に住ませて貰う事にした」

刃「でも赤羽はマジやべぇぞ」

坂城「んなもんやってみなきゃ分かんねえよ、とりあえず小手調べだ」

ビュッ


赤羽「君は転校生君か」

ガッ


坂城「ち・・・噂通り半端ねえ力と動体視力だ」

カチャ


赤羽「面白い武器だね・・・」

坂城「何て奴・・・絶対空間を作れたとは・・・その武器も面白そうだな」

赤羽「双十手と言ってね、君のと同じオーダーメイドさ」

坂城「片腕と片方の十手を合わせて1.5mはいつでも手の届く絶対空間・・・やっぱこの武器じゃねえと無理だな」

赤羽「ようやく本気かい?」

坂城「三人とも下がってろ」

シャイン・バースト‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼


刃「かっけー武器持ってんな、坂城」

坂城「ちょっと加減が効かなかったな」

進也「何か・・・常識超えちゃってるけど・・・」

赤羽「ふぅ・・・君のおかげで1000円パーだよ・・・」

坂城「マジかよ」

レイン「足元に散らばってるのは・・・リトルボックスの屑・・・使い捨てボックスだな」

赤羽「君もいよいよただ者ではないね、その通りさ、緊急爆破脱出ボックスと言ってね」

赤羽「開ければ箱ごと即ダメージの少ない大爆発、ああいうでかいのはこうするのが一番手っ取り早くてね」

レイン「成程」

赤羽「君の今の一撃、全体の光の40%を消費する大技の様だね」

坂城「ち、当たりだよ・・・一撃必殺の技だ」

ドサ


坂城「やっぱダメだな・・・今の俺じゃ」

赤羽「次は誰だい?」

刃「んま、俺がやるしかねえか」

進也「刃は誰よりもあの人の強さ知ってるでしょ‼‼‼‼‼?」

刃「お前戦闘出来ねえよな、じゃあ次は俺が行くしかねえだろ?誰か手拭い持ってねえか?」

進也「ハンカチならあるけど・・・どうすんの?」

ギュッ


進也「え・・・左目隠しちゃうの?」

刃「俺は小さい頃左目の視力が悪くてな・・・ガチで集中する時は左目が見えない方が集中できるんだ」

ガキィン


赤羽「もう待てないよ・・・それと全日本剣道大会4位おめでとう・・・でも二刀流の僕には敵わないよ」

ヒュッ


刃「あっぶねぇ・・・」

坂城「あいつ・・・戦闘経験あんの?」

進也「いや・・・無い筈」

レイン「剣道で培った動体視力と生まれ持っての本能と運動神経があいつを動かしてる」

刃「絶対空間か・・・ここなら入る‼‼‼面‼‼‼‼‼‼」

ガン‼‼‼‼‼‼‼‼‼


赤羽「フフ・・・」

バキッ


刃「痛ってー・・・腕が・・・」

赤羽「剣道は先に叩けば勝ちさ、でも喧嘩は違う・・・先にダウンさせた方の勝ちさ」

進也「刃‼‼‼‼‼・・・どうすんのさ‼‼‼」

レイン「俺はやらねえぞ、生徒同士の喧嘩に俺が立ち入るのはルール違反だろ?」

赤羽「じゃあ・・・次は君かな?落ちこぼれの神崎君」

進也「ど・・・どうすんの・・・俺・・・」

レイン「この飴ちゃんを舐めな、多少は役に立つ」

達也「あ・・・飴ちゃん‼‼‼?今この状況で‼‼‼‼?」

レイン「良いから食え」

ゴクン


進也「・・・何・・・この感覚」

レイン「BLOOD伝統の感覚が戻ったか・・・賭けだったが上手く行ったな」

ダッ


赤羽「?」

ガツッ


レイン「ただただ突っ込むだけでダメージが与えられたな、奇跡だ」

赤羽「君、馬鹿にし過ぎ」







刃「いやー・・・左腕骨折か・・・」

坂城「俺はしばらく松葉杖だ」

進也「・・・頭に包帯巻いてないといけないのか」

レイン「危険な賭けだったが、この程度で済んで良かった」

刃「・・・どーゆーこと?」

レイン「シンに渡したのはお前の祖父が愛用してた飴だ、どうも頭と体が活性化するみたいでな」

坂城「へぇ・・・で、それ食ったら上手くいったの?」

進也「覚えて無いんだ・・・飴を食べろって言われた所までは覚えてるんだけど・・・」

坂城「俺は気を失っちまってたしな・・・」

刃「悪ぃ、俺時間なんだわ、じゃあな」

進也「うん、じゃあね」

レイン「でもまあ・・・予想以上に包帯使っちまったな、ストックしてんのこれで全部か?」

進也「むしろこれだけ持ってて奇跡でしょ‼?俺たまにいじめられるから持ってたけど・・・」

坂城「それどこの誰だ‼‼‼‼俺がさっさと・・・」

進也「あ・・・それが・・・この間坂城君がボコったうちの不良が多いかな・・・」

レイン「仕方ねえなぁ・・・お前ら包帯買ってきてくれ」

進也「怪我してる俺らが‼‼‼?」

レイン「お前らを治療するからお前らが買いに行って来い」

坂城「ういっす」






鶴丘商店街


坂城「んで・・・何処にあるの?」

進也「俺の記憶が確かなら薬局はここから左曲がって40mくらい行ったところだったと思う」

ドサ


刃「痛ってー」

店主「若月、お前遅刻した上にその腕は何だよ」

刃「あーこれは・・・その・・・」

店主「お前クビだ、もう来なくていいぞ」

刃「あ、それは・・・」

店主「退職金として今月分は振り込んどいてやるよ」

坂城「おい若月・・・何してんだ?」

刃「バイト・・・してた」

進也「中学生でも出来る場所ってあったんだ・・・」

刃「やっと見つけたのに・・・明日からどーすっかなぁ」

坂城「お前そんなに金に困ってたのか?」

刃「シンの所は親が金残して出てったみたいだけど俺は・・・親に捨てられたんだ」

進也「ウソ・・・」

刃「中一の春にこの学校入って・・・一年間ここで働いて何とかしてたんだけど・・・やっぱダメだった」

坂城「貯金は?」

刃「今は給料日前だから4500円くらいだったかな・・・」

坂城「家は?」

刃「ねぇよ、何年もホームレス生活だ、慣れっこだけどな」






進也とレインの家


レイン「何だ、お前ら気付いて無かったのか・・・」

刃「やっぱエージェントにはバレてたか」

坂城「んでどうすんだお前・・・中学生雇うのって法律違反だからそう簡単にはしてくれねえぞ」

進也「ねぇ・・・どうすんの?」

刃「なぁエージェント・・・前に俺を雇いたいって言ってなかったか?」

レイン「シンのそばにいてくれ・・・1ヶ月10万で家と飯は支給してやる」

刃「マジで‼‼?分かった‼‼‼‼‼」

レイン「この間取りだ、シェアハウスだけどな」

坂城「あれ・・・これ俺に支給してくれた家の上の階っすか?」

レイン「いや、同じ部屋だ、お前らでシェアしろ」

坂城「マ・・・マジっすか・・・」

刃「じゃ、クラスメイト&ルームメイトだな、よろしく坂城‼‼‼」

坂城「俺はそもそも汗臭いのは嫌なんだよ‼家の中で練習も筋トレも禁止だからな‼‼‼‼」

刃「じゃあジョギングは?」

坂城「家の外でやるもんだろうが‼‼‼‼‼‼‼‼‼」

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最終更新:2013年01月21日 08:09