自作フル電動自転車


「自作フル電動自転車」とは?

PCの自作パソコンの如く、自分で駆動ユニットと電池とベース車体を選んで自作電動自転車を作成。
最初から耐久性の高いパーツだけ選んで組めるので、完成車フル電動よりも耐久性が高い
自作だが主要部はキットの形で売られている。全部揃ったキットで組めば工作難易度は下がる。
組み立てる時間があり、性能と耐久性に不満を持ちたくなければ、完成車より自作がお勧め。
ただし完成車フル電同様、基本的に雨天走行などは想定しておらず防水性は余り高くない。
■こんな人向け
(1)安くても実用的に使える位の耐久性は欲しい。
(2)高くても構わないからとにかく高性能を追求したい。


注意点

(1)大まかなスペックの決定

自作なのでスペック等は自分のパーツのチョイスと価格次第。性能も千姿万態。
金さえ掛ければ、頑丈な車体、大出力モーター、大容量バッテリーを選び、超高性能も実現可。
ただしコストも超弩級になるので価格と性能のバランスを考えて選ぶ事。

■予算とモーター性能の目安
※最高出力と航続距離は、バッテリ性能に左右されます。
パワー 予算 平均速度 主なスペック
①24V-200W 3万円~ 20km/h程度 街の中で軽く走らすのには十分でバッテリー持ちも良いが、
性能が微妙で坂道に弱い。コスパ的に200Wを買うなら250Wの方を推奨。
②24V-250W 3万円~ 25km/h程度 フル電動「自転車」としては、パワーと価格と航続距離のバランスが取れている。
回路の整備性も良好。自転車の延長線上のパワーなので、
かなり急な登り坂などでは自分の脚力を足してやらないと登れない。
③36V-350W 3万円~ 27km/h程度 フル電の世界標準に近い。それなりの最高速度とそれなりの登坂能力。
モーター、バッテリー共に商品ラインナップが多い。
人力アシストを前提として考えると幸せになれる。
④48V-500W 5万円~ 29km/h程度 坂道に強い。動力性能の高さから乗りやすさと楽しさがある。
その分バッテリーの消費も激しくなる。10Ahでおよそ1時間半ほどしかもたない。
かなり大容量のバッテリーを必要とするようになるので、維持費がかなり掛かる。
⑤48V-1000W 8万円~ 37km/h程度 自転車よりはオートバイに近い領域になる。
車体は自転車なので加速や旋回中の車体安定性に難が出やすい。
バッテリーも大型の物が必要(小容量だとまともに動かない)になり、車体が重くなる。
フルパワーだとハンドルがガクガクゆれる程に車体の負担が大きくなるので、
フォークや各部にヒビ等ないかメンテ時に要チェック。回路の設定などの難易度も上がる。
圧倒的なパワーは魅力だが、ガソリンバイクを買った方が安上がりで安全なので、
かなり趣味の領域に入る。最初の1台としてはお勧めはしにくい。

※例:高速タイプでバランスの取れた自作キット例
モーター Crystalyte x5303
コントローラー 48v-40A
バッテリー リン酸鉄リチウムイオン電池(LiFePO4/通称「リフェ」)
48v-30Ah
最高速度 55km/h程度
航続距離 時速30km/hなら航続距離60~70km程
時速55km/hなら航続距離25km程


(2)ベース車体の選択

十分な強度を持ったものを選ぶ必要あり。
ベース車体は普通の自転車(MTB等)を使う。いわゆる「ルックMTB(悪路走行不可)」の車体は避けること。
最低でも4万円以上の車体を使う。
例:GT パロマー(鉄製なので車重は16kgと重いが丈夫な車体を持つ)
http://www.riteway-jp.com/bicycle/gt/2014/9241045.html


(3)前輪モータータイプ選択時の注意

モーターが前輪ハブにあると組み立て難易度は低くなるが、フォークの強度がかなり必要。
前輪モータータイプはハイパワーモーターを付けると破断しやすいので注意。
特に1000W以上のハイパワーモーターで補強を怠ると危険。
※参考:この英文の3章・4章を参照。
大出力のモーターを使いたいなら、後輪の方が適している。

  • 破断の原因①……フォークに正しく固定できていない。
  • 原因①への対策……Cワッシャーを使う。
Cワッシャーは前輪クイックリリースタイプなら必須レベルの装備。



(4)後輪モータータイプ選択時の注意

モーターが後輪ハブにあると強度的には安心だが、組み立て難易度は若干上がる。
後輪モーターは前輪モーターに比べてハイパワーに対応しやすいのが利点。
但し、モーター用のスプロケットは古い規格「ボスフリー」の7速の場合が多い。
最近のMTBに採用されている規格「カセットフリー」ハブのものは使えないので注意。

モーター軸幅が通常ハブより大きい為、シマノ純正スプロケ外しは使えず海外改造品が必要。


(5)海外業者とのメールのやり取り

自作フル電は購入時に海外通販業者との簡単なメールのやり取りが必要。

★★海外通販の流れ★★
  • (1)翻訳サイトで英文作成。欲しい商品と自分の住所を伝えるメールを送る。
  • (2)「ここに金入れて」と言う案内が来るので、郵便局などから振り込む。
  • (3)家に宅配で到着。
※「英語でメール」「ATMの代わりに郵便局から海外送金」以外は普通の通販と同じ。
※参考:中華業者とのやり取りのコツ

★★英文メールの作り方★★
※翻訳サイトの怪しい英語で十分。コツは短文で翻訳させる。長文だと誤読されやすい。
※下記の様な内容を翻訳ソフトで入力して英文を作成。
【例】
  • 26インチのx5303モーター欲しい
  • 48v20Aキットです
  • 電池はリチウム48v10Ah
  • グリップ、ブレーキも下さい
  • 送り先は日本です
  • 送料込みで幾らですか?
  • 送金先をお願いします
  • 下記は私の住所です(英語で住所記載)
※日本語→英語→日本語と翻訳ソフトに2回掛け、翻訳前と翻訳2回後の日本語を比較。
 日→英→日の2回変換後も意味が通じる日本語が返ってきたらその短文英語は正解。


(6)自作レポート参考例

その他「過去ログ」も参照。










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最終更新:2021年10月08日 22:15