神ゲーである

ヘビーメタルサンダーは、スクウェア・エニックスから発売されたPS2用ゲーム。ジャンルは「人生を格闘するゲーム」。多数の著名人が参加している。

  • 概要
ゲーム内容はロボットをカスタムして戦う格闘ゲーム。三すくみの関係にある「ストライク」「グラップル」「ガード」の三つの指令と、必殺技にあたる「ビート」を用いたコマンド入力式のシステムを採用している。ジャンケンのルールをベースとしたシンプルなものである。基本的なゲームシステムは『甲虫王者ムシキング』などに近い。

だが、作品にとってゲームはほぼおまけのような扱いであり、試合と試合の間に挿入される、著名な声優やタレントをふんだんに起用したアニメとCGパートに力点が置かれている。独特の世界観を持ち、これが肌に合うかどうかがこのゲームの評価につながるともいえる。

最初期、公式HPでは「ヘビーメタルサンダー」というタイトルと、SEX MACHINEGUNSの楽曲に乗せたオープニングムービーのみを公開すると言う異質の展開を始め(ゲームジャンルすら非公開だった)、その後、HPが正式オープンされたが、ゲームの世界観を抽象的に表したウェブ小説を公開するなどで、ゲーム内容の具体的な説明がされたのは後の話だった。このことからも世界観を意識的に推していたことがわかる。

ゲームの宣伝として深夜放送でBGMにも多用されているヘヴィメタルに関する内容の音楽バラエティ番組、「ヘビメタさん」を制作するというユニークな手法を用いた。番組はテレビ東京のアクセスランキングで最高3位を記録するなど大躍進。「ヘビメタさん」というタイトルは「ヘビーメタルサンダー」から取られたものだと言われている。

「ヘビメタさん」はスクウェア・エニックス社の一社提供番組であったため、番組の途中に「ヘビーメタルサンダー」のCFが毎回流された。CFはゲームにも出演している小野ヤスシが赤ジャケ刑事に扮してゲームの謎を解き明かすという全10話のドラマ形式になっていた。他出演者は劇団☆新感線の右近健一や長尾奈奈が出演している。このCFは現在でもゲーム公式HPで閲覧することが可能。

番組内容はヘヴィメタルという音楽ジャンルを面白く、かつ真面目に取り上げ、掘り下げて紹介していくもので、ゲームと直接的に関連する内容ではない。しかしヘヴィメタルファンからもおおむね歓迎され人気となり、ヘヴィメタルに興味のなかった視聴者も取り込むことが出来た。マーティ・フリードマンが日本のバラエティ番組に進出したきっかけの番組としても知られている。詳しくは番組の頁も参照。

ヘビメタさんの本放送が終了した直後、ゲームの公式HP上で「ヴィンセントのWeb版ヘビメタさん」(2005.10-2005.11)を公開したことからも番組とゲームの企画が密接であったことが伺える。

余談だが、「ヘビメタさん」は2006年に新たなスポンサーと共に「ROCK FUJIYAMA」という形で形を変えた続編が製作されている。

  • ストーリー
西暦2980年。世界はロボット技術の勃興が引き起こした「ヘビメタ革命」によって、大きく様変わりしていた。 最新鋭無限エネルギー「笹野ドライヴ」を内蔵した全長30cmのロボットを互いに戦わせる次世代ファイティングゲーム「ロボットレスリング」略してロボレスが大流行し、世界を熱狂の渦に巻き込んでいた。

ヘビメタ振興モデル都市はがね町のはがね中学校に通う主人公、秋葉原デンキは15歳の誕生日に、失踪していた父親・秋葉原ヘイワードから10年に1度のアタリモデルである「最高機種」のロボレスロボを受け取り、同時にデンキはロボレス界最強のリーグ「タイタンファイト」に勝手にエントリーされてしまう。

1敗でもすれば生涯奴隷生活の待つオール・オア・ナッシングの戦い。デンキは「テレビに出たい」という軽い気持ちで戦いに臨むが、その先には過酷な運命が待ち受けていた。

この物語は、終わりなき戦いの「ナントカの輪」に巻き込まれ奮闘する少年の、25年間の人生録である。

【関連項目】
最終更新:2012年01月11日 00:39