Mac(Macintosh)は、個人ユーザーの使い勝手を重視した設計思想を持ち、デザイン(グラフィックデザイン・イラストレーション・Webデザインなど)・音楽(DTM・DAW)・映像(ノンリニア編集・VFX)など表現の分野でよく使われる。DTPを一般化させたパソコンであり、書籍・雑誌などの組版 では主流のプラットフォームである。OSがUNIXベースの Mac OS X に移行して以来、UNIX系ソフトウェアが容易に移植できるようになり、理学・工学分野での採用例も増えた。アメリカ合衆国では教育分野(初等教育から高等教育機関)でよく利用される。

CPUには発売以来モトローラ製のMC68000系が採用されていたが、1994年にはIBM・モトローラとともにPowerPCを共同開発してMC68000系から切り替え、性能を飛躍的に向上させた。CPUは2006年からインテル製のもの(Core 2など)に切り替えられてPC/AT互換機(Microsoft Windows搭載機)とほぼ同様のハードウェアを持つようになった。インテル搭載機とMac OS X v10.5以降は、Mac OS 9.2.2以前のソフトウェアの実行環境(Classic環境)が廃止され、Mac OS 9.2.2以前用のソフトウェアが動作しなくなった。最新のMac OS X v10.7では、インテル対応ソフトウェアのみが動作する。

一方、インテル搭載機では切り替えソフト「Boot Camp」を使い、Windowsを別途購入してインストールすれば、Mac OS XとWindowsを切り替えて利用することができるようになり、Windows機としての機能も持つようになった。

GUIを一般に普及させたパソコンということもあり、かつては誰でも簡単に使える初心者向けのパソコンというイメージがあった。「高機能・先進的・都会的であるが高価」なパソコンというイメージもあり、1000ドル以上のパソコンの売上高の91%をMacintoshが占めるなど、高額機種を選ぶユーザーに好まれる傾向がある。近年は同じアップル製品のiPodやiPhoneとの統合イメージもあって、パソコン市場でのシェアを拡大している。

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最終更新:2012年01月10日 00:59