21世紀の船(マストと索具)


こちらはオランダのバーク船Europa。マストに繋がってる紐がぜ~んぶ索具。
マストの先っぽでピロピロしてるのは国旗や信号旗。
信号旗が使われるのは18世紀になってから。係留中の船は昼間はN旗、夜間は緑色灯をウンヌンって規則があるみたい。
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下から 上から
裏から


船の各部名称(細かい部品は全部無視だ)


部品の名称は船によってイロイロ。
実際はロープを下げるロープや滑車にまでお名前が…。それぞれのお仕事はこちら【船の各部名称】ざっくり一覧をどうぞ。
見比べたらちょびっとは乗り越えられそう。


こちらはイギリス海軍士官キャプテン・クックが乗ってたHMS Endeavour(Bark 1768)の模型。索具がかなりシンプル。
ハリヤードは間違ってるかも。ふえええ、索具ってムズカシイ…。
あとセイル広げると檣楼が前見えないっぽいです。ホンモノの船(写真)でも見えないっぽいです。裾をペロってめくるの?


静索(Standing rigging)


マストや帆を支えるための棒とロープ。

コース トップ トップゲルン ロイヤル
斜檣
a1 Bowsprit a2 Jib-boom
トップ(檣楼)
b1 Fore, Main, Mizen top b2 Fo, Ma, Mi crosstree
マスト(檣、帆柱)
c1 Fo, Ma, Mi mast c2 Fo, Ma, Mi top mast c3 Fo, Ma, Mi top-gallant mast c4 Fo, Ma, Mi royal mast


ステイ(前支索)…マストを支えるロープ
a1 Bob, Martingal stay a2 Fo, Ma, Mi stay a3 Fo, Ma, Mi top stay a4 Fo, Ma, Mi top-gallant stay
シュラウド(横静索)…マストに登る縄梯子
b1 Fo, Ma, Mi shroud b2 Fo, Ma, Mi futtock shroud b3 Fo, Ma, Mi top shroud b4 Fo, Ma, Mi top-gallant shroud
バックステイ(後支索)…マストを支えるロープ
c1 Fo, Ma, Mi top standing backstay c2 Fo, Ma, Mi top-gallant standing backstay
その他
d1 Fo, Ma, Mi chain d2 Fore, Main stay tackle


動索(Running rigging)


帆を操作する棒とロープ。

コース トップ トップゲルン ロイヤル
ヤード(帆桁)…横帆を張る棒
a1 Sprit-sail yard a2 Sprit-topsail yard
b1 Fore, Main, Cross-jack yard b2 Fore, Main, Mizen top yard b3 Fo, Ma, Mi top-gallant yard b4 Fo, Ma, Mi royal yard
c1 Spanker-boom c2 Spanker-gaff


ヤードリフト…ヤードを吊っているロープ
a1 Sprit-sail, Sprit-topsail lift
a2 Fore, Main, Cross-jack lift a3 Fo, Ma, Mi top lift a4 Fo, Ma, Mi top-gallant lift
a5 Spanker lift
ブレース…ヤードを動かすロープ
b1 Sprit-sail, Sprit-topsail brace
b2 Fore, Main, Cross-jack brace b3 Fo, Ma, Mi top brace b4 Fo, Ma, Mi top-gallant brace
ハリヤード…帆を上げ下げするロープ
c1 Sprit-sail, Sprit-topsail halyard
c2 Fore, Main top halyard c3 Fo, Ma, Mi top-gallant halyard c4 Fore, Main royal halyard
c5 Spanker halyard
その他
d1 Fore yard tackle d2 Foot rope


マスト/檣(しょう)/帆柱(Mast)


マストはセイルを張る大事な柱で、たいていの船はフォア・メイン・ミズンの3本マスト。
それぞれのマストは、電柱みたいに1本ズドーンとした棒。20世紀になると船が大きくなって数本つなげるようになった。
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げっ、折れた

マストは船体の底にある檣座(檣根座:Mast step、檣根枠:Tabernacle)にプスッと刺さってる。
船体の上ではステイ、バック・ステイ、シュラウドで支えてる。
もしマストが折れてリニューアルなんてことになったら、そりゃもう大変なお仕事。

甲板から見上げると


檣楼(Top)とクロスツリー(Crosstree)


檣楼は見張り、操帆、射撃する場所。出入りは索具を通すラバーズ・ホール(檣楼昇降口)の穴からどうぞ。
クロスツリー(檣楼のもっと上にある)はヤードを吊る棒。
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檣楼 クロスツリー
※このマストは数本の棒をつないぐタイプ。


シュラウド(Shroud)とファトック・シュラウド(Futtock shroud)


シュラウド(横静索)はマストを支えるロープ。シュラウドにラットライン(段索)が合体して縄梯子になってる。
荷物を運ぶときは、 ファトック・シュラウド (檣楼下横静索)からどうぞ。
習熟した船乗りならここから檣楼へ登れる。こんなことホイホイできちゃうジェフリーってすごいっっっ!
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習熟した人


ヤード(Yard)とフット・ロープ(Foot rope)とガスケット(Gasket)


ヤードはセイルを張る棒。行き方はシュラウドを登る→ヤードに到着→フット・ロープで横移動です。
とっても高いところだから、21世紀はヤードに安全ベルトをかけてお仕事してる。
畳んだセイル(畳帆)は ガスケット で縛る。セイルを拡げたら(展帆)、ガスケットはクルクル(gasket coil)しておく。
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畳帆中。高所恐怖症の人はムリそう


ステイ・テークル(Stay tackle)とヤード・テークル(Yard tackle)


テークル(滑車装置)は 荷役 (貨物の上げ下ろし)に使うロープと 滑車 を組み合わせた装置です。クレーン車の先っぽのアレ。
ステイ、ヤード、…アチコチにぶら下がってる。
貨物の大きさ重さによってやり方はイロイロ。たぶん時代によってもイロイロ、船によってもイロイロです。
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+滑車ってスゴイ♥
滑車は小さい力で重い物を持ち上げたり、力の方向を変えたりする装置です。ボートや錨の上げ下ろしに大活躍。
大活躍だからアチコチにアリ。
16世紀は人間が引き縄を引っ張って持ち上げてます。電気なんて無くったってヘッチャラさ!

イングランドのガレオン船(1607年: Jamestown Settlement

小さい力で重い物を持ち上げる

滑車には「定滑車」と「動滑車」の2種類があります。
  • 定滑車…荷物が上がる方向と人間が力を出す方向を変える装置。荷物は持ち上げるより引っ張る方が楽チンだもんね。
  • 動滑車…人間と天井で引っ張る力を半分こする装置。荷物が上がる距離も半分になるからロープは2倍引っ張ってね。
その合わせ技が「組み合せ滑車=テークル」。とーっても便利だから船はテークルをいっぱい使ってます。
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滑車と仕事(中学理科で習います)


+テークルを使えば重いボートだってホイホイ下ろせちゃうぜ!
こちらはステイ・テークルとヤード・テークルを使ったボートの上げ下ろし方法です。説明が見つからなかったので詳細不明。
画の中に 引き縄 (Guy)が登場しないけど使わないのかしら?
ボートを上げるときはご活躍しそうな感じがします。テークルをウニウニするときはボートが傾かないように気をつけてね!


ボート・ブームでボートをホイホイ下ろせちゃうぜ!

こちらはマストに設置されたクレーンの ボート・ブーム (Boat boom)を使ったボートの上げ下ろし方法です。
16世紀も使ってるかは不明。
③でボートに乗り込みます。ブームを使うときは ステイスル (マストとマストの間に張る三角の帆)を畳んでね!

Götheborg号 (1745年:スウェーデン)



投鉛台、投錨台(Chain/Channel)


投鉛台は測鉛手(chainsman)が海の深さを測る「バイ・ザ・マーク・テン」の場所。測深のやり方はこちら【船】航海をどうぞ。
船の両側に付いてる。
横支索留め板(chainwale)が張り出してるおかげで、シュラウドの傾斜も緩やかになる。
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測鉛(左舷で測ってる)

フォアは投錨台と呼ぶのでしょうか?アンカーをアータラカータラするの?調べたけど分からなかったです。

HMSヴィクトリー号(18世紀)