令嬢モノ02 デビュタント

「はぁ・・・」
今日見た夢を思い出す
嫌な夢だ、自分が今まで生きてきたなかでの最大の失敗だ。
どうしたこんな日にみてしまったのか。

「ため息とは珍しいですねフリマ王子」
「ああ、ゲオルグ。ちょっと夢見がわるくてな・・・あと俺はフリアでいいと言っているだろう?」

ゲオルグは俺が幼いころからの侍従であり兄弟のように育ってきた。
ユーキ兄さんよりも仲がいいかもしれない

「夢身が悪いというと、あのときの夢ですか?」
「ああ、そうだよ・・なんでよりによって今日見るのか」
「今日はデビュタントの日ですからね。むしろ今日、夢を見なくていつ夢を見るのかというぐらいの日ですよ」
「確かにそうかもしれないが」

はぁ・・とため息を再びつく。
今日は年初にある王国主催の夜会。
新年を祝う夜会ではあるが、今年数えで13歳の令嬢たちのレビュタントの日でもある。
この日ばかりは王子たちではなく令嬢たちが主役の日となる。

セリカ嬢も今年で13歳になる。今日この夜会にでてくるはずだが・・

「ですかセリカ嬢はその、あまり体調がよろしくないとの噂ですが」
「言葉を濁さなくても」

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最終更新:2019年06月18日 23:16