奇行令嬢

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奇行令嬢 セリカとの婚約を破棄してくれと頼んだ。 そのときのセリカは魔力検査で妹や近しい令嬢たちが貴族らしい魔力数値や魔力特性を出したと知っており 王族の婚約者になるという政略結婚をすることで、なんとか貴族としての精神を保っていた状態だった。 そのたった一つの支えもフリマの婚約破棄により破壊されてしまい自分には貴族としての価値がないと心に植えつけてしまう。 *キャラクター **主人公 フリマ・アクアリーフ第二王子 性能も性格も悪くない王子。 魔力特性は藍 主人公だけどなんでだ!とか言って驚いている役。 **ヒロイン セリカ・ハートハート ハートハート公爵家の第一令嬢。 魔力検査で貴族としては低すぎる20という低い数値をだし 魔力特性も貴族としてはふさわしくないとされている闇属性の黒だった。 その状態で主人公に婚約破棄をされて精神を病んだと噂されている。 →彼女の属性は全ての色が混ざった黒で光以外の属性を使用できる。 カーリアと年子 **サブキャラクター カーリア・ハートハート ハートハート公爵家の第ニ令嬢。 魔力検査でぶっちぎりの数値をたたき出した。 魔力特性も虹色という7大属性とされている火、水、風、土、氷、雷、木属性を使える。 第一王子の婚約者 セリカと年子 ユーキ・アクアリーフ第一王子 性能も性格もいい王子。カーリアの婚約者。 魔力特性は金・銀 ---- アクアリーフ王国は、エルフィニア亡国、アーリシア王国で 三大王家といわれていた アクアリーフのハートハート公爵領は、アドニット地帯と面している箇所がある。 アドニット地帯は奇想天外な生物がすむ、統治者はいない。 吸血鬼の女王が治める地域や、魔法使いが住む街、獣人が住む町、アウトローが治める町などなど 一般的な国とは ハートハート公爵家は、何故か吸血鬼の女王と交流がある。 吸血鬼の女王 リーノ 15XX歳XXはセリカと同じ。 ---- 「申し訳ない、セリカ嬢。婚約を破棄させてくれないか」 「それは私には貴族としての価値がないということでしょうか?」 は?なぜそんなことになるのだろうかと思う。 この国での婚約は12歳からと決まっている。 そういう法律がある。だから10歳の婚約は仮の約束みたいなものだし、この国では婚約破棄は珍しいことではない。 なにせ国父が婚約破棄をしてるぐらいだ。 俺はその言葉をすぐに否定せずに考え込んでしまった。 それが運命を決めてしまった。 「―――。わかりましたわ」 涙を浮かべた紅い瞳。 スカートのすそを持ち頭を下げる。 気丈に振舞っているが振るえているのは解かる。 「私のような価値がないものは、王子の視界に入ることすら不敬となりましょう」   失礼いたします。退室させていただきますわ そういうと、彼女は侍女に連れられて部屋から出て行く。 ---- 侍女たちに着替えさせられながら、今日見た夢を思い出す。 嫌な夢だ、自分が今まで生きてき、最大の失敗の出来事。 アクアリーフ王国の俺が、フリマ・アクアリーフが変に気を聞かそうとしておきた大失敗だ。 ---- デビュタント。初めて夜会にでる女性のことをさす。 性格にはいろいろと違うのだが ---- 「差し出がましいことですが、よろしいでしょうかカーリア御嬢様」 「いいわ、発言を許します」 「フリマ第二王子殿下は、セリカ御嬢様に会うために礼節を尽くしくださいました。  その行為を無碍にすることは、公爵家であるハートハート家といえできません」 カーリア嬢がはその言葉に思案をめぐらせながら、扇を何度か開いては閉じる。 ふぅとため息をつく。 「ネエサン」 「はい、なんでございましょうかアーリカ御嬢様」 「今の時間ならセリカ御姉様の御機嫌も悪いということはないと思います。  フリマ王子をセリカ御姉様の寝室へご案内しなさい」 「承知いたしました。」 「フリマ第二王子殿下、セリカ御嬢様の寝室へ案内させていただきます」 そういい、恭しく頭を下げる。 その時間きっかり10秒。そして3秒かけて顔を上げる。 王族に対しての礼はきっかり10秒というのは古くにある礼節だ。 最近の貴族と従者は長ければ長いほど相手に礼を尽くせると思っていると講師のセルファが怒りながら言っていたことを思い出す。 兄さんも同じことを思い出したのかほぅと関心の声を出す。 「今は15秒の礼をするものばかりだというのによく知っているね。流石は公爵家の」 「侍女をお褒めいただきありがとうございますわ、●●王子。」 「案内してくれ」 「おい、フリマ。」 「わかってるよ兄さん。今回は間違えない」 ---- 凛と背筋を伸ばして歩く侍女の後をついていく。 その侍女は足音を一切たてる様子もない。 この侍女はアーリカ嬢が社交界につれている三人侍女のだったはずだ。 何度か見た覚えがある。 「こちらが、セリカ御姉様の寝室となります」 「そうか案内ご苦労」 「ワタクシのようなものに、もったいないお言葉です」 ドアを四度叩く。 ドアを叩く回数も用件、身分によって厳密に決められているというのはセルファの言。 王家の一員である俺にってはあまり覚えているようなものでもないし 現在の王家は煩わしすぎるルールはあまり好きではないので今の時代では廃れている礼節の一つのはずだ。 どうやらこのネイサンという侍女はかなりの教養があるようだ。 それも当然といえば当然なk 「セリカ御嬢様、フリマ第二王子殿下をお連れいたしました」 その言葉に、部屋の中からの反応は寝ているのか数秒たってもまったくない。 さ、流石に俺と兄さんが今日来るというのは聞いているはずだ、それを無視して寝ているというのはないと思いたいが。 「セリカ御嬢様は二人だけなら入室を許可していただきました」 「は?何も反応はなかったと思うが」 「拒否なされるときは拒否なされます。意志の疎通には決まった手順がいくつかあります。呼び鈴を鳴らしたりなどです」 「そ、そうか」 これも奇行のうちの一つか?そう考えれば不思議ではないか 「ハートハート公爵家の侍女として、フリマ第二王子殿下とセリカ御嬢様が何を話されたかというのは報告しなければなりません。  もし私の同席をお断りになられるのなら、フリマ第二王子殿下をセリカ御嬢様と御合わせすることはできません」 「貴様、侍女がなんという口を!」 「まて、彼女の言うとおりだ」 手で護衛の行動を制する。 「王族とはいえ俺がやったことを考えれば、ここに居ること自体、公爵家としてはいいとは思わないのだ  俺が一人ではいるなら、問題ないんだな?」 「はい、私も同席いたしますが」 「わかった、お前達はここで待て」 「御嬢様、失礼いたします」 侍女に先導され俺はセリカ嬢の寝室へとはいる。 ---- そこは寝室とは思えないような部屋だった まず目に付くのは棚一面の書架。 とても令嬢の寝室とは思えない、書斎であるかの錯覚を覚えるほどだ。 しかし、窓から少しはなれたところに天蓋つきの寝台がある。 傍のテーブルには呼び鈴と銅製のコップが置かれている。 「セリカ嬢はどこにいる?どこにもいないではないか」 「フリマ第二王子殿下。セリカ御嬢様はお会いになられたいと望んでおります」 「だがそのセリカ嬢はこの部屋のどこにも居ない」 「私はセリカ御嬢様の寝室へ案内いたしました」 女性は頭を下げる。 きっかり10秒。そして3秒かけて顔を上げる。 「それは寝室に案内はしたが、公爵家としてはやはりセリカ嬢と私を会わせる気はないということか?」 「フリマ第二王子殿下。先ほども申しましたようにセリカ御嬢様はお会いになられたいと望んでおります。  フリマ第二王子殿下に見つけて欲しいのです」 「見つけて欲しい、といわれてもな」 改めて寝室を見渡す。 ---- まさか、そんなはずはない。公爵家の第一令嬢だぞ!? 頬に汗が浮かび上がるのがわかる。それほどに俺は動揺しながらつい見につけた、婚約者の前に立つ。 「セリカ・ハートハート嬢。俺の婚約者である貴女が、公爵令嬢である貴女が、まさかそのような場所に居るとは思わなかった」 「ありがたいお言葉です。フリマ王子。」 女性は頭を下げる。 その時間はやはり、きっかり10秒。そして3秒かけて顔を上げる。 この部屋にいる侍女服に身を纏った女性はゆっくりと口を開く 「ワタクシのような貴族の価値がないものを見つけていだだけるとは思っておりませんでした」 光の全て飲み込んでいた漆黒の髪がゆっくりと金色の輝く髪に変わっていく。 俺を見抜くその瞳はあの時みた光を失ったものではく煌々とした紅い瞳だった。 ---- 「セリカ嬢。聞いていいだろうか?」 「なんなりとお申し付けくださいませフリマ王子。ワタクシが答えれるものならお答えいたします」 「なぜそのような侍女の格好をしているのか聞かせてもらえないだろうか」 それは、俺が君との婚約を破棄してくれといったのが原因なのかとはきけなかった。 セリカは少しだけなやんでいるようにみえる。 「ワタクシが侍女の姿をしているのは、時期をみて廃女されることが決まっているからですわ」 「なぜ!?噂にあるような心が病んでいるとか、死んでいるというわけではないではないか」 いやこの瞳は力強い。 心が病んでいるというのはない 奇行に関していてば、まあ彼女の今の行動は奇行以外でもなんでもないが、 裕福でない貴族のなかには、酒場で歌う令嬢もいるし、畑仕事をする令嬢もいると耳にしたこともある。 まだセリカがやっているのは御遊びの範疇で問題ない範囲だ。 「貴族の価値がないからでございます」 「っそれは」 貴族の価値・・その言葉はどうしても俺は言葉を詰まらせる。 セリカ嬢を追い詰めたのが貴族の価値であり、俺がセリカ嬢の貴族としての価値を肯定できなかったからだ。 「何故か婚約破棄を了承してくださらないフリマ王子の婚約者という価値はありますが  ワタクシが書いた婚約破棄の手紙は届いたのですわよね?」 「ああ、今も持ってる」  そういって懐から 「」 ----
奇行令嬢 セリカとの婚約を破棄してくれと頼んだ。 そのときのセリカは魔力検査で妹や近しい令嬢たちが貴族らしい魔力数値や魔力特性を出したと知っており 王族の婚約者になるという政略結婚をすることで、なんとか貴族としての精神を保っていた状態だった。 そのたった一つの支えもフリマの婚約破棄により破壊されてしまい自分には貴族としての価値がないと心に植えつけてしまう。 *キャラクター **主人公 フリマ・アクアリーフ第二王子 性能も性格も悪くない王子。 魔力特性は藍 主人公だけどなんでだ!とか言って驚いている役。 **ヒロイン セリカ・ハートハート ハートハート公爵家の第一令嬢。 魔力検査で貴族としては低すぎる20という低い数値をだし 魔力特性も貴族としてはふさわしくないとされている闇属性の黒だった。 その状態で主人公に婚約破棄をされて精神を病んだと噂されている。 →彼女の属性は全ての色が混ざった黒で光以外の属性を使用できる。 カーリアと年子 **サブキャラクター アーリカ・ハートハート ハートハート公爵家の第ニ令嬢。 魔力検査でぶっちぎりの数値をたたき出した。 魔力特性も虹色という7大属性とされている火、水、風、土、氷、雷、木属性を使える。 第一王子の婚約者 セリカと年子 ユーキ・アクアリーフ第一王子 性能も性格もいい王子。カーリアの婚約者。 魔力特性は金・銀 ---- エロル大陸にあるアクアリーフ王国は、エルフィニア亡国、アーリシア王国で 三大王家といわれていた アクアリーフのハートハート公爵領は、アドニット地帯と面している箇所がある。 アドニット地帯は奇想天外な生物がすむ、統治者はいない。 吸血鬼の女王が治める地域や、魔法使いが住む街、獣人が住む町、アウトローが治める町などなど 一般的な国とは ハートハート公爵家は、何故か吸血鬼の女王と交流がある。 吸血鬼の女王 リーノ 15XX歳XXはセリカと同じ。 エルフィニアはダーム帝国に滅ぼされている。 ---- 「申し訳ない、セリカ嬢。婚約を破棄させてくれないか」 「それは私には貴族としての価値がないということでしょうか?」 は?なぜそんなことになるのだろうかと思う。 この国での婚約は12歳からと決まっている。 そういう法律がある。だから10歳の婚約は仮の約束みたいなものだし、この国では婚約破棄は珍しいことではない。 なにせ国父が婚約破棄をしてるぐらいだ。 俺はその言葉をすぐに否定せずに考え込んでしまった。 それが運命を決めてしまった。 「―――。わかりましたわ」 涙を浮かべた紅い瞳。 スカートのすそを持ち頭を下げる。 気丈に振舞っているが振るえているのは解かる。 「私のような価値がないものは、王子の視界に入ることすら不敬となりましょう」   失礼いたします。退室させていただきますわ そういうと、彼女は侍女に連れられて部屋から出て行く。 ---- 侍女たちに着替えさせられながら、今日見た夢を思い出す。 嫌な夢だ、自分が今まで生きてき、最大の失敗の出来事。 アクアリーフ王国の俺が、フリマ・アクアリーフが変に気を聞かそうとしておきた大失敗だ。 ---- デビュタント。初めて夜会にでる女性のことをさす。 性格にはいろいろと違うのだが ---- 「差し出がましいことですが、よろしいでしょうかカーリア御嬢様」 「いいわ、発言を許します」 「フリマ第二王子殿下は、セリカ御嬢様に会うために礼節を尽くしくださいました。  その行為を無碍にすることは、公爵家であるハートハート家といえできません」 カーリア嬢がはその言葉に思案をめぐらせながら、扇を何度か開いては閉じる。 ふぅとため息をつく。 「ネエサン」 「はい、なんでございましょうかアーリカ御嬢様」 「今の時間ならセリカ御姉様の御機嫌も悪いということはないと思います。  フリマ王子をセリカ御姉様の寝室へご案内しなさい」 「承知いたしました。」 「フリマ第二王子殿下、セリカ御嬢様の寝室へ案内させていただきます」 そういい、恭しく頭を下げる。 その時間きっかり10秒。そして3秒かけて顔を上げる。 王族に対しての礼はきっかり10秒というのは古くにある礼節だ。 最近の貴族と従者は長ければ長いほど相手に礼を尽くせると思っていると講師のセルファが怒りながら言っていたことを思い出す。 兄さんも同じことを思い出したのかほぅと関心の声を出す。 「今は15秒の礼をするものばかりだというのによく知っているね。流石は公爵家の」 「侍女をお褒めいただきありがとうございますわ、●●王子。」 「案内してくれ」 「おい、フリマ。」 「わかってるよ兄さん。今回は間違えない」 ---- 凛と背筋を伸ばして歩く侍女の後をついていく。 その侍女は足音を一切たてる様子もない。 この侍女はアーリカ嬢が社交界につれている三人侍女のだったはずだ。 何度か見た覚えがある。 「こちらが、セリカ御姉様の寝室となります」 「そうか案内ご苦労」 「ワタクシのようなものに、もったいないお言葉です」 ドアを四度叩く。 ドアを叩く回数も用件、身分によって厳密に決められているというのはセルファの言。 王家の一員である俺にってはあまり覚えているようなものでもないし 現在の王家は煩わしすぎるルールはあまり好きではないので今の時代では廃れている礼節の一つのはずだ。 どうやらこのネイサンという侍女はかなりの教養があるようだ。 それも当然といえば当然なk 「セリカ御嬢様、フリマ第二王子殿下をお連れいたしました」 その言葉に、部屋の中からの反応は寝ているのか数秒たってもまったくない。 さ、流石に俺と兄さんが今日来るというのは聞いているはずだ、それを無視して寝ているというのはないと思いたいが。 「セリカ御嬢様は二人だけなら入室を許可していただきました」 「は?何も反応はなかったと思うが」 「拒否なされるときは拒否なされます。意志の疎通には決まった手順がいくつかあります。呼び鈴を鳴らしたりなどです」 「そ、そうか」 これも奇行のうちの一つか?そう考えれば不思議ではないか 「ハートハート公爵家の侍女として、フリマ第二王子殿下とセリカ御嬢様が何を話されたかというのは報告しなければなりません。  もし私の同席をお断りになられるのなら、フリマ第二王子殿下をセリカ御嬢様と御合わせすることはできません」 「貴様、侍女がなんという口を!」 「まて、彼女の言うとおりだ」 手で護衛の行動を制する。 「王族とはいえ俺がやったことを考えれば、ここに居ること自体、公爵家としてはいいとは思わないのだ  俺が一人ではいるなら、問題ないんだな?」 「はい、私も同席いたしますが」 「わかった、お前達はここで待て」 「御嬢様、失礼いたします」 侍女に先導され俺はセリカ嬢の寝室へとはいる。 ---- そこは寝室とは思えないような部屋だった まず目に付くのは棚一面の書架。 とても令嬢の寝室とは思えない、書斎であるかの錯覚を覚えるほどだ。 しかし、窓から少しはなれたところに天蓋つきの寝台がある。 傍のテーブルには呼び鈴と銅製のコップが置かれている。 「セリカ嬢はどこにいる?どこにもいないではないか」 「フリマ第二王子殿下。セリカ御嬢様はお会いになられたいと望んでおります」 「だがそのセリカ嬢はこの部屋のどこにも居ない」 「私はセリカ御嬢様の寝室へ案内いたしました」 女性は頭を下げる。 きっかり10秒。そして3秒かけて顔を上げる。 「それは寝室に案内はしたが、公爵家としてはやはりセリカ嬢と私を会わせる気はないということか?」 「フリマ第二王子殿下。先ほども申しましたようにセリカ御嬢様はお会いになられたいと望んでおります。  フリマ第二王子殿下に見つけて欲しいのです」 「見つけて欲しい、といわれてもな」 改めて寝室を見渡す。 ---- まさか、そんなはずはない。公爵家の第一令嬢だぞ!? 頬に汗が浮かび上がるのがわかる。それほどに俺は動揺しながらつい見につけた、婚約者の前に立つ。 「セリカ・ハートハート嬢。俺の婚約者である貴女が、公爵令嬢である貴女が、まさかそのような場所に居るとは思わなかった」 「ありがたいお言葉です。フリマ王子。」 女性は頭を下げる。 その時間はやはり、きっかり10秒。そして3秒かけて顔を上げる。 この部屋にいる侍女服に身を纏った女性はゆっくりと口を開く 「ワタクシのような貴族の価値がないものを見つけていだだけるとは思っておりませんでした」 光の全て飲み込んでいた漆黒の髪がゆっくりと金色の輝く髪に変わっていく。 俺を見抜くその瞳はあの時みた光を失ったものではく煌々とした紅い瞳だった。 ---- 「セリカ嬢。聞いていいだろうか?」 「なんなりとお申し付けくださいませフリマ王子。ワタクシが答えれるものならお答えいたします」 「なぜそのような侍女の格好をしているのか聞かせてもらえないだろうか」 それは、俺が君との婚約を破棄してくれといったのが原因なのかとはきけなかった。 セリカは少しだけなやんでいるようにみえる。 「ワタクシが侍女の姿をしているのは、時期をみて廃女されることが決まっているからですわ」 「なぜ!?噂にあるような心が病んでいるとか、死んでいるというわけではないではないか」 いやこの瞳は力強い。 心が病んでいるというのはない 奇行に関していてば、まあ彼女の今の行動は奇行以外でもなんでもないが、 裕福でない貴族のなかには、酒場で歌う令嬢もいるし、畑仕事をする令嬢もいると耳にしたこともある。 まだセリカがやっているのは御遊びの範疇で問題ない範囲だ。 「貴族の価値がないからでございます」 「っそれは」 貴族の価値・・その言葉はどうしても俺は言葉を詰まらせる。 セリカ嬢を追い詰めたのが貴族の価値であり、俺がセリカ嬢の貴族としての価値を肯定できなかったからだ。 「何故か婚約破棄を了承してくださらないフリマ王子の婚約者という価値はありますが  ワタクシが書いた婚約破棄の手紙は届いたのですわよね?」 「ああ、今も持ってる」  そういって懐から 「」 ----

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