環の定義
集合Rに加法と乗法が定義され、
- Rは加法群
- 乗法について結合法則を満たし単位元が存在する
- 分配法則を満たす
ならばRは環である。
イデアル
環Rの部分集合であって、次を満たす空でない集合Iを(両側)イデアルという。
- Iは加法群としてRの部分群をなす
-
RでないRのイデアルであって、
が成り立つときIを素イデアルという。
中国剰余定理
可換環Rのイデアルについてとする。このとき、
が成り立つ。
(証明)
証明は環における準同型定理による。
一意分解整域
整域Rが次の性質を満たすとき、Rを一意分解整域とよぶ。
- 0でも単元でもないRの元は既約分解をもつ(有限個の既約元の積で表せる)
- 上の分解が順序と単元の積を除いて一意的である
整域Rが「0でも単元でもない元が既約分解を持ち、既約元が素元である」をみたすとき、Rは一意分解整域である。
ネーター環
可換環の全てのイデアルが有限生成イデアルであるとき、ネーター環という。
Hilbertの基底定理
ネーター環上の多項式環はネーター環である
最終更新:2013年03月09日 19:56